読み応え十分な2冊
「ミトコンドリアが進化を決めた」ニック・レーン著
- 作者: ニック・レーン,斉藤隆央
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2007/12/22
- メディア: 単行本
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「ガラスの宮殿」アミタヴ・ゴーシュ著
- 作者: アミタヴゴーシュ,Amitav Ghosh,小沢自然,小野正嗣
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/10
- メディア: 単行本
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アジアのしかも近代現代を描いた小説はそう多くはないので、このほんを読もうと思ったのも単なる珍しさだけだったのだけど、予想以上のその面白さにハマりました。主人公達がマレー半島に築き上げた栄華が、日本軍のシンガポール侵攻によって瓦解していくところなど、本当にはかなく哀しい。インドは当時イギリスの植民地で、そのあたりの心境もかなり複雑だったようなこともこの本に描かれている。読む事でアジアの歴史も学習できるのもお得感がある。日本が戦ったイギリス軍の多くはインド人だったと、この本を読んで初めて知った。ただお得感を得るには600ページ読まないといけないので、それなりの時間がかかるけど。でもそれを書ける価値は十分だと思う。