借りた本と積んである本の消化日

 今日は休日。「借りた本を読む日」と決めて、子供の遊び相手の合間に、「あのひとと語った素敵な日本語」という本を読む。あまり使われなくなった埋もれたしまった言葉を巡って、「ある人」との「雑談」を本にしたものだ。「あのひと」は日本で一番読まれている、世界でも評価の高い小説家の奥さんらしい。小説家を研究する上で、その人の奥さんとはどんな人かを知る、というのは結構重要だと思うので、そういうことに興味がある人は「必読」だと思う。そういう事に興味がなければ、どうだろう?この編者の、成田の三里塚にいた経験談とか、「あのひと」の学生運動の思い出話とかは結構興味深い。思った以上に読み甲斐とある本だった。最近ナチスに興味が湧いて、いろいろ調べているのだが、「あのひと」も以前から気になっていたそうで、そのあたりは奇遇だと思った。面白い経験を持つ編集者と作家の妻との対話はそんなにつまらなくもないのではないか。非常に早起きであるライフスタイルもさることながら、「あまり僕の周りにはいないタイプ」という意味でユニークなキャラクターの「あの人」の話はそれなりに面白かった。「虫養い」、「御為倒し(おためごかし)」など僕の知らない言葉もあって、ちょっと勉強になった。
 
 昨日は仕事が終わった後にジムで泳ぐ予定だったが、残業により諦めるしかなかった。最近は仕事も忙しい。忙しい合間に「フーコーコレクション1」を読んでいるのでことさらに頭が疲れる。これは去年の暮れに買ってそのまま積んでおいたままになっていた本だ。読んでみて最初に思ったのは「『ブリタニカ草稿』読んでいてよかった」ということ。大した教養も知性もない僕には、この手合いの本を読むのは当然の如くつらい。またしても通勤電車の中で囁き声で音読だ。何をしてるのだろう。せめて「ビンスワンガー『夢と実存』への序論」だけでも読もうとおもっているのだが、なかなか大変だ。

 このところ難しい本ばかりだ。というか、積んである本が難解なものばかりしかないのだが。堅い本が続いてるせいか、最近『ドライブ感と激しさと教養がある」という感じの小説が読みたくなった。どんな作家がいいのだろう?

あのひとと語った素敵な日本語

あのひとと語った素敵な日本語