ボーっとしたい日々

近況報告

 今週を振り返ると、なんか疲れていたなぁ、という感じ。帰宅後はボーっとケーブルテレビのチャンネルをピコピコと切り替え、そのときの気分で気になる番組をボーっと見ていることが多かった。まあ、いろいろと考えることやることも多い。やりたくもない義務とか、背負いたくもない責任なども、引き受けたりしなきゃいけないところもあるし、しかもその決断も迷う暇がないぐらいの速さで突きつけられる。そうやってがんばっても報酬が少ない。やるせない思いに浸る間もない感じでね。

それでボーっと見てたもの

 最近新作が公開されたせいだと思うが、ケーブルテレビでよく北野武の映画をやっている。そういえば地上波でも「座頭市」やっていたね。「ソナチネ」 「TAKESHI’S」「3−4x10月」などを、チャンネルが合ったタイミングで映画の途中からぼんやりみていた。黒澤明とか、スタンリー・キューブリックとか、ハリウッドのそれなりのレベルの、結構カッチリ作られた映画に慣れてしまった僕には、北野武の映画はいささか「雑?」と首をかしげてしまうようなところもあるのだけど、見れば見たで結構好きになってしまう。でも 不思議なことに僕の周囲では北野武作品を見てる人がいない。まあ、自分も劇場でみたのは一本もない。好きな作品は「3−4x10月」と「キッズリターン」かな。

 「3−4x 10月」は、その中で彼が演じるヤクザがすごく好きでね。抜き身の刀みたいな破壊性と残虐性と不思議な愛嬌があって、このキャラクターの存在だけで、この映画が好きになってしまった。

3-4×10月 [DVD]

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 「キッズリターン」はストーリーがいい。仲のよい2人の落ちこぼれ高校生が主役で金子賢安藤政信が演じている。映画の前半は二人のたわいない悪戯を繰り返すヤンチャぶりを追っかけているのだが、二人のやりたいことが見つからない、どうしていいかわからない、でも大人たちが強いることは受け入れられない、そんな二人の気持ちが画面から伝わってきて、それにシンパシーを受けてしまった。多くの人もそうだけど、僕自身高校生のころ、世間が受験受験というなかで、ある意味人生の目標を失って焦っていた時期がある。そのせいでこの映画は好きになったのかもしれない。

キッズ・リターン [DVD]

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ちょっと前に読んだ本

 たまたま図書館でみつけたので、桐野夏生魂萌え!」借りてよんでみた。最近映画にもなったみたいだね。

夫の死により、再び自我に目覚めた初老女性の話。まあ面白いといえば面白いが・・・パスタが食べたかったが、目の前にうまそうな天丼があって、腹も減ってるし天丼でいいやと思って食べて、まあとてもおいしかったけど、やっぱりパスタが食べたかったなぁ、という気分。

 僕は非常に「OUT」が大好きで、それから桐野夏生を読むようになった。この人の作品にでてくる悪意を背負ったキャラクターにいつも期待している。「魂萌え!」については庶民的な初老女性の事故発見なので、かなり悪意が薄め。そのせいか登場人物のキャラも、いまこれまで読んだ桐野作品に比べるとちょっとひとつ薄い。ストーリーも深夜枠の濃いドラマかなと思ったら、昼メロって感じなのかなぁ。でも「つまらない」といいたいわけではない。結構楽しんだ。ちょっと笑ったり、感動したりした。昼メロだって見出すと止まらなくなることもあるしね。まあ仕事してるので見たことはないけれど。

魂萌え !

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そんなわけで

 平日は見返りの少ない仕事で四苦八苦。休日は家族サービスで四苦八苦。たまには子供が幼稚園行ってる合間に会社休んでボーっとしようか思うこのごろ。図書館に入り浸り、好きな本を読みまくってやるううう、と心の中で吼えている。