橘玲「亜玖夢博士の経済学入門」

亜玖夢博士の経済入門

亜玖夢博士の経済入門

 タイトルに経済学入門と書いてあるけど、この本はその体裁をとった小説だ。あらゆる書物を読み、様々な学位を取得し、学問を極めた亜玖夢博士が70歳で開いたよろず相談室が舞台。そこで様々な相談にのり、凄まじい量の知識と知性で解決する、というお話。行動経済学ゲーム理論、ネットワーク理論が、凡人の僕にも判るような形で解説される。亜玖夢博士を始め彼の周囲にいる人、相談に訪れる人達のユニークさとストーリー展開のテンポのよさについついハマり、たった1日で一気に読んでしまった。この本からワッツ/ストロガッツのスモールワールド現象を知ったのことが、自分にとって一番大きい。